銅製品CNC加工

銅材の特徴と選定：1）純銅：導電性・熱伝導性最適（電気・放熱部品向け）2）黄銅：強度・耐磨耗性良好・加工性優れる（衛生設備・金具向け）3）青銅：高強度・耐磨耗・耐食（軸受・歯車向け）4）白銅：耐食性・低温靭性に優れる（海洋構造・精密機器向け）。導電性・強度・耐食性・コストを総合的に考慮。

軟質銅材は高精度加工可能：寸法精度±0.005mm、形状公差0.01mm/m。精密研磨で表面粗さRa0.02μm（鏡面）を達成。一般用途は経済精度±0.01mm・表面粗さRa0.8μm。高精度用途は±0.002mm。加工後は研磨・メッキで表面品質をさらに向上可能。

酸化変色防止策：1）専用銅材切削液で保護膜形成 2）加工後速やかにメッキ（ニッケル・クロムなど）で空気遮断 3）導電性不要品は塗装・不動態化処理 4）専用銅保護剤で透明保護膜形成 5）真空包装・防湿紙で湿気回避 6）乾燥環境保管・腐食性ガス接触回避。使用環境に最適な防酸化方案を提案。

高コスト要因：1）材料費：銅は普通鋼より高価 2）加工効率：軟質銅はスローイング発生で工具交換頻度高→効率低下 3）工具費：高価な超硬合金・ダイヤモンド工具が必要 4）表面処理：酸化防止のため複雑な処理が必要 5）品質管理：高精度用途向けの厳格検査コスト増。但し特定用途では代替不可の優れた性能を有す。

加工性能の主な差異：1）切削性：黄銅（特に鉛含有）は切屑分離良好・表面品質優れる。青銅（錫青銅）は切削抵抗大・切屑粘性高→切削パラメータ最適化必要 2）表面品質：黄銅は高平滑面が得易い 3）耐磨耗性：青銅は黄銅より優れる（軸受向け） 4）熱伝導性：黄銅が青銅より優れる（放熱部品向け） 5）溶接性：黄銅は良好、青銅は困難。材料特性に応じ加工工程を調整。

代表的な表面処理：1）メッキ：金（導電性・耐食性向上）・銀（最高導電性）・ニッケル（耐磨耗性）・クロム（美観・耐食）2）化学処理：酸化着色（多色獲得）・不動態化（保護膜形成）3）機械処理：サンドブラスト（つや消し）・研磨（鏡面仕上げ）4）コーティング：塗装・粉体塗装（装飾・保護）5）電解研磨：高平滑性・耐食性向上 6）浸漬メッキ：スズ・亜鉛浸漬（はんだ付け性・防酸化）。使用環境と性能要求で選択。